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第31話 オルフェとフィオナ 1

Author: 米糠
last update Last Updated: 2026-01-17 07:06:17

 三日の間セリウス達はダンジョン内で野営をし、全員がホブゴブリンの単独撃破を経験、余裕をもって一対一でホブゴブリンを倒せるようになっていた。

 そして無事、1回目のダンジョン探索を切り上げ、騎士養成学校《ヴァルロワ学舎》の寮に帰還した。

「寮の飯が、こんなにうまいと思ったのは、初めてだぜ……」

 オルフェは肉の煮込みを大口でかっこみながら、心底幸せそうに笑った。

「ほんと……。三日間ずっと干し肉と冷たい携帯食ばかりだったもんね」

 リディアは湯気の立つスープを一口飲み、頬を緩ませる。舌に広がる塩気と温かさが、胃の底までじんわり染みわたっていった。

 セリウスはパンを両手でちぎりながら、感慨深げに呟いた。

「こうして全員で揃って帰ってこられて、本当に良かった……」

 その言葉に、全員の表情が一瞬引き締まる。ダンジョンでの死闘の記憶はまだ鮮明で、誰もがその危うさを知っていた。

 だが次の瞬間、アランが豪快に笑って肩を叩いた。

「おいおい、暗い顔するなって! 全員がホブゴブリンを一対一で仕留められるようになったんだ。もっと胸を張っていいんだぜ!」

「そうそう。僕らはみんな、一回りも二回りも強くなって帰ってきたんですよ」

 レオンが柔らかな笑みを浮かべる。眼差しには、以前にはなかった自信の光が宿っていた。

「二回目のダンジョン探索は、今より奥に進むんですよね」

「……次は、もっと強い敵が待ってるんだろうな」

 リディアがぽつりと呟く。

 セリウスは小さく笑い、パンをかじりながら答えた。

「うん。たぶんホブゴブリンが一度に五匹とか。……全く違う魔獣が現れたりするかもしれないしね」

「ふふふ! 腕がなるぜ!」

 オルフェが自身満々に笑う。

 そのとき、華やかな声が食堂に響いた。

「あらあら皆さん、お久しぶりね。実家にお戻りになられているかと思っていたわ。三日もダンジョンに潜っていたの?」

 現れたのは、フィオナ・ド・ヴェルメール。美貌と仕草は完璧に女性そのものだが、実は男である。学舎では男物の制服を着ている
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